ポケットモンスター

グラクレセスイッチ(BigCC)[VGC2016]

グラクレセスイッチ(BigCC)[VGC2016]

成績
「ポケモンワールドチャンピオンシップス2016」DAY1/6-1、DAY2/3-4

はじめに

はじめまして、コマールと申します。よろしくお願いします。

今回はWCSのDAY1とDAY2で使用した構築の紹介記事となります。

DAY1は6-1(×○○○○○○)で予選抜け、DAYは3-4(×××○○○×)で71位でした。

個別解説

 ゲンシグラードン

だんがいのつるぎ ほのおのパンチ みがわり まもる @べにいろのたま / ひでり→おわりのだいち
ゲンシカイキ後:189-228-181-×-127-136
努力値:H108 A60 B4 D132 S204
性格:いじっぱり

D : 202ゲンシグラードンの「だいちのちから」を15/16で耐え
A : 176-180ゲンシグラードンをシングルダメージ「だんがいのつるぎ」で14/16で落とせる
S : 準速クレセリア-1

 クレセリア

こごえるかぜ じゅうりょく スキルスワップ トリックルーム @オボンのみ / ふゆう
実数値:226-×-141-96-166-137
努力値:H244 B4 C4 D4 S252
性格:おだやか

S : 準速

 メガガルーラ

ねこだまし すてみタックル ふいうち ほのおのパンチ @ガルーラナイト / せいしんりょく→おやこあい
メガシンカ前:191-135-102-×-101-156
メガシンカ後:191-165-122-×-121-167
努力値:H84 A156 B12 D4 S252
性格:ようき

B : 177メガガルーラの「けたぐり」を高乱数耐え
D : 222ゲンシグラードンの「ふんか」を確定耐え

DAY2では「ほのおのパンチ」を「グロウパンチ」に変更。

 メガボーマンダ

ハイパーボイス すてみタックル ほえる まもる @ボーマンダナイト / いかく→スカイスキン
メガシンカ前:
メガシンカ後:
努力値:A68 C188 S252
性格:むじゃき

A : H4振りゲンシグラードンを「いかりのまえば」+「すてみタックル」で14/16で落とせる
A : HB特化ドーブルを「すてみタックル」で15/16で落とせる
C : 無邪気ボーマンダを「ハイパーボイス」2発で90%ぐらいで落とせる

DAY2では「ほえる」を「りゅうせいぐん」に変更。

 ゼルネアス

ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール まもる @パワフルハーブ / フェアリーオーラ
実数値:233-×-127-187-119-121
努力値:H252 B92 C148 D4 S12
性格:おくびょう

B : 177メガガルーラの「ねこだまし」+「すてみタックル」を確定耐え

 クロバット

いかりのまえば おいかぜ くろいきり よこどり @ラムのみ / せいしんりょく
実数値:191-×-101-×-101-200
努力値:H244 B4 D4 S252
性格:おくびょう

構築経緯

グラードンクレセリアの採用

まず、構築選択について。マッチ戦に置いて、極端に不利な構築さえ作らなければ、立ち回り次第で勝つことも可能だと考えた。そこでどのような構築にも4:6以上の相性を取れるように構築を組むことを意識した。

いくつかの構築を試したが、グラードンカイオーガやカイオーガレックウザでイベルタルをどうにかできる構築を組むことが難しく、積むことがができればどのような構築にも勝てる可能性のあるゼルネアスと、タイプの相性の良いグラードンを使ったパーティーを組むことにした。

この組み合わせではジャパンカップの頃からドータクンとグラードンのトリックルームパーティーを使用していたが、ドーブルとドータクンを採用していると「しんぴのまもり」や「トリックガード」ドーブルを採用している人の増加が逆風であり、また「トリックルーム」依存度の高い構築に元々限界を感じていたため、柔軟な動きのできるクレセリアを用いたスイッチパーティーを使おうと考えた。

グラードンとクレセリアの調整

次にどのようなクレセリアとグラードンの組み合わせにするかを考えることにした。この組み合わせでは「じゅうりょく」「だんがいのつるぎ」(以降、重力断崖)を打つのが、一番多くの構築を相手にできると考えた。

重力断崖は、命中率の安定以上に安易に受けだしを許さないという強さがあり、グラードンの耐性なども合わさって一気に試合を決める力もある。そこで、グラードンの技構成は「だんがいのつるぎ」「ほのおのパンチ」「まもる」の3つが決まった。

次にクレセリアは「トリックルーム」をはってない状態で重力断崖を1ターンに行えるようにSを準速にし、グラードンのSを136に調整した。クレセリアがD方向に補正がかかっているのは、ゼルネアス、「ふんか」グラードン、潮吹きカイオーガから受けるダメージが格段に違うためである。これにはドーブルを抜いたりグラードンのSをもう少し上げること以上のメリットを感じた。

また、クレセリアは一番強い持ち物だと思っている「オボンのみ」を持たせた。これを持たせることによってC183ゼルネアスの「マジカルシャイン(C+2)」+陽気ガルーラの「すてみタックル(A-1)」を「オボンのみ」込みで耐えることができたり、グラードンの「ほのおのパンチ」や「ふんか」、カイオーガの「こんげんのはどう」なども二回耐えることができる。

クレセリアの初期の頃の技構成は、「こごえるかぜ」「てだすけ」「トリックルーム」「じゅうりょく」であった。しかし、「スキルスワップ」がないと、グラカイに全く勝てなかったため、やむを得ず「てだすけ」を抜いた。「てだすけ」はクレセリア自体が場で腐るのを防ぐ意味のある技であり、ガルーラクレセリアやガルーラボーマンダの並びでも相手に圧力をかけることができたり、「てだすけ」+「だんがいのつるぎ」でドータクンとグラードンをまとめて倒せたりするなどの利点があるため、抜くことに非常に抵抗があったが、どのような構築にも戦えるようにするためには「スキルスワップ」は必要不可欠な技であった。

最後にグラードンの1枠は「みがわり」に決まった。「みがわり」の1番の採用理由は、ミラーで有利に試合を進めることであり、この技を使うことによって、相手の「こごえるかぜ」によるS操作を無視することができ、「スキルスワップ」を用いることで、相手のグラードンはこのポケモンの「みがわり」を1ターンで壊せないため非常に強力であった。

取り巻きポケモンの調整

残りのポケモンはドーブルに圧力をかけられるガルーラ、イベルタル入りに好き勝手されないためのゼルネアス、高い削り性能を持ちグラードンの重力断崖とも相性の良いボーマンダを採用し、最後の1匹にはクロバットを採用した。

クロバットは、「ねこだまし」+「ふんか」グラードンに対して、「いかりのまえば」で威力を半減させに行くことができ、またゼルネアスに対しても「くろいきり」で「ジオコントロール」を牽制することができる。そしてクロバット+横のポケモンの集中などで一体倒すことも可能であり、想定していない構築、ポケモンがでてきても無理やり突破していくことも可能である。また「ラムのみ」を持つことで、スカーフドーブルにも対抗する余地を残すことができているため、非常に色々なパーティーに出しやすい。

クロバットの「よこどり」はグラードン+ファイアローの並びに対するもので、こちらがクロバットボーマンダと出せば相手のファイアローは「よみどり」を持っていれば間違いなく打ってくる(逆にここで打たなければ「よこどり」を入れている意味がない)場面であるので、そこで「よこどり」を打てば相手が「おいかぜ」と「よこどり」のどちらを選択していても、有利に試合を進めることができる。

6体決まった段階で、ガルーラの技構成は「ねこだまし」「すてみタックル」「ふいうち」「ほのおのパンチ」に決まった。「ほのおのパンチ」はクチートとナットレイに打点のあるポケモンをグラードン以外にも確保するために採用した。

もちろん「グロウパンチ」の方が相手に与える圧力がある技であるし、DAY2ではクチートやナットレイが出てくる可能性は少ないと予想し「グロウパンチ」に変更した。「すてみタックル」はとにかく相手を削って欲しかったために採用。少し耐久を振ったのはグラードンの「ふんか」を耐えて欲しい場面があると判断したからである。また、特殊グラードンさえ削ってしまえば、「すてみタックル」で自滅してもクレセリアに対して打点が減った状態で展開することができる。

ボーマンダの「ほえる」はドータクンやゼルネアスに決まれば強いと考えて採用したが、打つ機会はなかった。DAY2ではボーマンダやレックウザを素早く処理できるように「りゅうせいぐん」を採用した。性格に関してはグラレック構築のファイアローとレックウザを意識して無邪気にした。

ゼルネアスの配分は最速にするかどうか悩んだが、遅いゼルネアスにした。これはガルーラゼルネアスで初手ミラーした際、「ねこだまし」「すてみタックル」をゼルネアスが耐えるために、「ねこだまし」「まもる」をしなくても良いためである。しかし、相手とのミラーはほぼ全てSが負けており、苦しい立ち回りを強いられることも多かった。

基本選出

表 ガルーラゼルネアス or ボーマンダクロバット
裏 グラードンクレセリア

「こだわりスカーフ」ドーブルが見えている時はクロバットガルーラ選出もする。グラレックには最後まできちんとした回答は出せなかったので、クロバマンダでなんとかしたい。

感想

クロバットにはBig6を意識して「よこどり」を入れたが、実際には「おにび」ゲンガーやファイアローの方が多かったので「ちょうはつ」の方が環境にあっていたと思う。DAY1終わった段階でこのような環境を把握していたもののしっかり構築を修正できなかったのは反省点だった。

結果として負け試合でも4/5試合で3戦目まで戦うことができ、ほとんど全ての構築と戦えるようにするという目標は達成することができたと思う。逆に言うと自分の負けのほとんどが自分の立ち回りがあと一歩及ばなかったからであり、言葉にならないくらい悔しいがこれが今の実力だと割り切って受け止めたい。

今回の大会では7人のグラードンクレセリア入りの構築の使用者と戦ったが、どの試合も最後まで興奮しっぱなしのゲームでDAY1の途中で泣いてしまうこともあった。そういう意味でも、この構築を持って行って世界の強者たちとガチンコで戦えたのはかけがえのない財産になったし幸せな時間を過ごせたと思う。
 

ポケモン構築一覧

ポケモンダブル WCS2016 day1→2。Twitter→@komatta_man

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