【グロリア2016関西優勝・本選TOP4】クレセ入りグラゼルネ[VGC2016]

rump1

成績
バトルロードグロリア2016関西優勝
バトルロードグロリア2016本選ベスト4

概要

こんにちは、らんぷです。

10/30に行われたカマルオフ(グロリア関西予選)にて、

予選スイスドロー 4-2(○○×○×○) 11位抜け
決勝トーナメント4-0 優勝

11/13のバトルロードグロリア本選で3-2(○×○×○) 8位
決勝トーナメント1-1でベスト4

という成績でした。
その構築を拙筆ながら紹介したいと思います。普段ブログ書かないのでわかりにくかったらすみません。

長く構築を使い続け微調整を重ねるというのが僕の持ち味なので、個別の明確な採用理由というものはあまりないのですが、どんな構築に対しても幅の広い選択を取ることができるように、スペックの高いポケモンの汎用性のある技構成で対応できる範囲を拡げるプレイスタイルを心がけています。

2016ルールにおいてゼルネアスの攻撃を通すことが一番勝ちやすいと考えているので、主軸はゼルネアスに決めました。このポケモンに相性のいいボーマンダ、グラードン、ドーブルを採用し、基本的にこの4体を中心に据えて戦うことにしました。残りの2匹は環境に合わせて適切なポケモンを入れたいので、グラードンの苦手なオーガレックやゼルネアスの苦手なクロバゲンガーに強いクレセリアを採用。ゼルネアスミラーで簡単に負けないように「レッドカード」を持ったファイアローを採用し6匹を決めました。

技構成はあまり凝ったものではなく、ありとあらゆる相手の動きを想定し勝てる確率の高い立ち回りを練って持ち込みました。できる限りの準備をしていって最後は運が少し寄ったほうが勝つというのが2016ルールの僕の結論です。

個別解説

 メガボーマンダ

技  : ハイパーボイス すてみタックル おいかぜ まもる
持ち物: ボーマンダナイト
特性 : スカイスキン
性格 : せっかち
努力値: C124 D132 S252
メガ後: 170-165-135-156-127-189

D : 202グラードンの「めざめるパワー氷」耐え
D : 129エルフーンの珠「ムーンフォース」耐え
D : 201ゼルネアスの「マジカルシャイン」耐え
S : 最速
C : 余り
 
以前は「ほえる」を入れたボーマンダを使用していましたが、その日の気分による択ゲー感が拭えなかったので安定感のある型を使用。

Dに振ることで、本来メタとしての役割を持つ珠「ムーンフォース」や「めざめるパワー氷」を耐えることができ、相手のプランを崩すことができます。虚を突かれることがないので、立ち回りに安定感が出ました。削りが目的なのでCを低くしても大きな弊害は特にありませんでした。

技の採用理由

「ハイパーボイス」 グラードンを削るのに大きく役に立つ技。
「すてみタックル」 ゼルネアスやカイオーガを大きく削る。「ワイドガード」避けにも。
「おいかぜ」 Sの低いゼルネアスやグラードンのサポート。「トリックルーム」「こごえるかぜ」「おいかぜ」すべてあることで対応範囲を広げる。
「まもる」 ガルーラグラードンの並びに対して「まもる」が必須。「レッドカード」でゼルネアスをハメるときにも使える。

 ゼルネアス

技  : マジカルシャイン ムーンフォース ジオコントロール まもる
持ち物: パワフルハーブ
特性 : フェアリーオーラ
性格 : ひかえめ
努力値: H172 B52 C228 D44 S12
実数値: 223-*-122-198-124-121

B : 232ゲンシグラードンの「だんがいのつるぎ」2発耐え
D : 201ゼルネアスの「マジカルシャイン」+「ムーンフォース」をほぼ耐え(2.73%)
S : スカーフキュレム抜き
C : 11n

1月辺りから数字を変えず使い続けています。正直時代遅れな数字かとは思いますが、この数字のせいで負けたということがあまりないので、まあいいかと言い訳しながら使っています。

与ダメ被ダメともに手に馴染んでいるのがいいのかもしれません。「レッドカード」を相手にぶつけることを前提に考えるなら、ゼルネアスミラーのS数値を気にしなくていいので、単体スペックを最大限に引き出すことのできるHCベースなのは正解だと思います。

Cが高いゼルネアスが好きすぎて、臆病かつ耐久振りのゼルネアスを見ると蕁麻疹が出てしまいます。(C183とC198ですら「ジオコントロール」後実質Cの値が30も違う!)

技の採用理由

「マジカルシャイン」 「ジオコントロール」を積んだゼルネアスがこの技を擦ってるだけでゲームが終わることもある、このポケモンの基本技。
「ムーンフォース」 Cの高いゼルネアスの「ムーンフォース」は環境にいるだいたいのドータクンを2発で落とせる。「マジカルシャイン」2発で落とせないポケモンを圏内に押し込むことが出来るのが強い。
「ジオコントロール」 この技をどう通すかを考えるのがこの構築の基本線。
「まもる」 大事に扱いたいポケモンなので守るは必須。

本選ではあまりにこの数字を使いすぎて知られていたら嫌だという理由でDを2だけ削りS123で使用しました。S+1でメガレックウザを抜くことができます。
結果同速ということはなかったですが、僕より早いゼルネアスにしか当たらなかったため、より良い配分はあると思います。

ドーブル

技  : ダークホール このゆびとまれ ワイドガード ねこだまし
持ち物: ラムのみ
特性 : ムラっけ
性格 : のんき
努力値: H252 B236 D20 (S個体値29)
実数値: 162-40-93-*-68-84

B : 146ファイアロー珠「ブレイブバード」最高乱数以外耐え
D : 177化身ボルトロス「10まんボルト」確定耐え
D : 182ゲンガー「ヘドロばくだん」確定耐え

グラードンと合わせて対トリル性能がとても高い「ラムのみ」ドーブル。「このゆびとまれ」で「スキルスワップ」や「いばる」、「でんじは」といった妨害技を吸うことが一番大きな仕事です。
「トリックルーム」下で相手の動きをうまく阻害することがこの構築の鍵となります。
「ラムのみ」を持たせることで素催眠に強く、相手を一方的に眠らせることができるのが強いです。

技の採用理由

「ダークホール」 この技があると認識させるだけで仕事を果たしている。「ラムのみ」で受けて「ダークホール」で相手のドーブルを寝かせる動きが強い。眠りターンに左右される立ち回りは極力避けたい。
「このゆびとまれ」 ゼルネアスとグラードンを守る。「ワイドガード」と両方採用することで相手に択を迫ることができる。『ムラっけ』との相性が良い。
「ワイドガード」 ゼルネアスもグラードンも「だんがいのつるぎ」を一度は耐えるため、立ち回りでカバーできるならこの技を切り「ニードルガード」や「トリックガード」を採用したい。カイオーガ相手には欲しい場面が多い。
「ねこだまし」 先発でも後発でも相手のテンポをずらすことができる。トリルターン凌ぎにとても便利。

本選はBO3ということで先発で出す機会も多くなるだろうという理由で、立ち回りで解決できる可能性のある「ワイドガード」を切り「ニードルガード」を採用しました。
これによりゼルネアス、ファイアローと合わせてレパルダスやエルフーン相手への立ち回りの簡略化、トリルターンの調整ができます。

 ゲンシグラードン

技  : ふんか だんがいのつるぎ ほのおのパンチ まもる
持ち物: べにいろのたま
特性 : ひでり→おわりのだいち
性格 : いじっぱり
努力値: H156 A212 B4 D116 S20
実数値: 195-249-181-153-125-113(ゲンシカイキ後)

D : 202グラードンの「だいちのちから」耐え
S : 「こごえるかぜ」1回で100族抜き抜き
A : 残り
 
前回のグロリア東京予選では特殊一本の型を使用していましたが、グラゼルネミラーを練習してるなかでゼルネアスを前面に立ててくる相手に対しての勝率があまりに低かったため少しでも対抗できるように物理型に変更しました。

基本的にゼルネアスの補完としての使い方をするので、このポケモンで全抜きをするような形にはならないですが、刺さってる相手に対しては前に出して「ふんか」を擦ることも意識したいです。

技の採用理由

「ふんか」 意地っ張りでも「ほのおのパンチ」を2体に打っているのと指数的には変わらないため、「いかく」を撒かれる相手に対して有効。
「だんがいのつるぎ」 ゼルネアスへの物理打点を稼ぐために必要な技。この技のためにAに振っている。
「ほのおのパンチ」 単体への安定火力。命中安定かつHP依存でないことが優秀。
「まもる」 守るを切ってまで入れたいという技がなかった。

本選では、ドーブルの上を取りたい・クレセの下にはしたい・特殊グラードンと直接打ち合う場面があまりないという理由で意地っ張りASを使用しました。

 クレセリア

技  : サイコキネシス こごえるかぜ スキルスワップ トリックルーム
持ち物: メンタルハーブ
特性 : ふゆう
性格 : おくびょう
努力値: H4 C252 S252
実数値: 196-*-140-127-150-150

このポケモンは世界大会の結果を見てレックオーガやクロバット、メガゲンガーに対する駒として最適と考え採用しました。
当初はSラインを凍える風1回でクロバットを抜ける134付近で使用していましたが、できるだけ相手のカイオーガより早くスキルスワップを打ちたいため思い切って最速にしています。最速オーガには抜かれてしまいますがWolfeのようなPTで最速オーガはありえないと思っているため考えから除外。事実あの形と対戦して上を取られたことは一度もないです。
非トリル下でグラードンにスキルスワップを打ちながら噴火or炎Pを選択することでオーガに引きながらドータクンでトリックルームをする相手を崩しにいきます。
メンタルハーブの理由はゲンガーやクロバットがトリルやスキスワを嫌って挑発を打ってくることが多いから。
オボンのみを持たないクレセリアはシャインを2発耐えないデメリットがありますがグラゼルネミラーに積極的に出さないのでいいかと思います。

技の採用理由

「サイコキネシス」 ゲンガークロバットに弱点をつける。グラードンやガルーラを3割近く削ることができる。この2匹がいないかつグラカイが増えると判断した場合「くさむすび」と変更する場合もある。
「こごえるかぜ」 1段階の上方向へのS操作技。自分のグラードンが相手のグラカイガルーラを抜くことが出来るため、縛り関係を逆転することができる。レックウザやボーマンダに弱点がつける点も優秀。
「スキルスワップ」 天候の取り合いに交代を挟まないで使えるほか、グラードンを浮かせたり『おやこあい』や『ちからもち』を奪う立ち回りにも使える。
「トリックルーム」 積極的に自分から押すことはあまりしないが、相手の「トリックルーム」を切り替えすためクレセリアを使う以上入れざるを得ない技。「こごえるかぜ」を見てから「おいかぜ」を押してくる相手に合わせて打つことも。

 ファイアロー

技  : フレアドライブ ブレイブバード おいかぜ ファストガード
持ち物: レッドカード
特性 : はやてのつばさ
性格 : いじっぱり
努力値: A252 D156 S100
実数値: 153-146-91-*109-159

D : 201ゼルネアス「ムーンフォース(C+2)」耐え
A : 252振り切り
S : メガシンカ前ガルーラ抜き抜き抜き
 
グラードンを物理にしたからといってゼルネアスに強くなったとは到底思えないため、ガルーラが入っていた枠を「レッドカード」を持ったファイアローに変更しました。
ファイアローである理由は「レッドカード」をぶつける以外にも「ブレイブバード」による削りや、「ファストガード」によってゼルネアスをレックウザ等の「しんそく」から守るといった仕事ができるから。
火力が欲しいという理由で意地っ張りで使いましたが、正直適当すぎたのでもう少し練らなければいけないと思います。
今新しく使うならレパルダスかライチュウの抜けるSを確保しつつの配分になると思います。

技の採用理由

「ブレイブバード」 先制技として優秀な削り技。「アクロバット」との択ではあるが、火力的に「ブレイブバード」が強いことが多い。
「フレアドライブ」 グラードンと合わせて相手を大きく削ることが出来る。あまり使わないので「ちょうはつ」などと選択。
「追い風」 ボーマンダより確実に「おいかぜ」を押せる。
「ファストガード」 ゼルネアスを「しんそく」や「いたずらごころ」から守る。相手に「しんそく」持ち+積んだゼルネアスがいる場合「しんそく」で「レッドカード」を割りにくることから、回避しゼルネアスに「レッドカード」をぶつけることも可能。

選出・立ち回り

メモ書き程度にですが選出と大まかな流れを書きます(メタを寄せた順(≒自信のあるマッチアップ順)に書きます)

対bigB

初手 メガボーマンダゼルネアス
後発 ドーブルゲンシグラードン

ガルーラドータクングラードンあたりにうまく『いかく』を入れる。後発のドーブルで「じゅうりょく」「さいみんじゅつ」を吸うor「ダークホール」を当てることを意識すれば難しい相手ではない。
ゼルネアスを前に立てて来る場合は厳しいが、経験上あまりしてこない。

対グラカイ

初手 ボーマンダゼルネアス
後発 ドーブルゲンシグラードン

ガルドータなどの先発できた場合は上記と同じ。ガルグラで来る場合は、両守るから「ハイパーボイス」「ジオコントロール」を押す。「めざめるパワー氷」を耐えるためかなり有利になるはず。トリル下で「しんぴのまもり」を貼りたいはずなので、その隙をついて他のサポート技を使う、「スキルスワップ」のターンはしっかり「このゆびとまれ」で吸うということを意識する。

対Wolfeパ

初手 ゲンシグラードンクレセリア
後発 ドーブルゼルネアス

カポゲンガーなどで入ってくる場合は「こごえるかぜ」「ふんか」を選択する。裏からカイオーガが出てきても最速クレセリアで「スキルスワップ」をしてドータクンやゲンガーを処理。
この2匹さえいなければ後発のゼルネアスで全抜きすることが可能。
Wolfeパ以外のオーガレックに対してはマンダクレセ先発などから「おいかぜ」や「こごえるかぜ」を展開し有利を作っていく。

対ガルエルフグラゼルネ

初手 メガボーマンダドーブル
後発 ゲンシグラードンゼルネアス

ガルエルフはボーマンダに「ねこだまし」しながら「しんぴのまもり」を貼るのが基本の立ち回りだと考えるので、エルフーンに「ねこだまし」を打ちながら「おいかぜ」を選択。次ターンは「このゆびとまれ」から「ハイパーボイス」を打つ。
「ねこだまし」が決まらなかった場合(もしドーブルに「ねこだまし」が飛んできた場合)も、ボーマンダが「アンコール」されるということはないため絶対的な不利にはならない。
エルフーンの珠「ムーンフォース」(≒『フェアリーオーラ』「ムーンフォース」)をボーマンダが耐えるため最低限の仕事はできる。

対big6

初手 メガボーマンダゼルネアス
後発 ファイアローゲンシグラードン

または、
初手 メガボーマンダファイアロー
後発 ゲンシグラードンゼルネアス
など

気分と人読みが入る一番難しいマッチアップ。「レッドカード」をうまく当てることを意識する。最近は「こだわりスカーフ」ゼルネアスや、「レッドカード」ファイアローなどもいるため、選出は絞りきれない。BO1ではうまく噛み合うことを祈る。
純正で使うのは数人の実力者のみだろうと考え、当たる可能性も加味して他のマッチアップを優先的に考えていた。(結果本選準決勝で勝海さんに圧敗。)

対イベルタル

確定:ゼルネアスのみ
残り:ドーブル/メガボーマンダ/ゲンシグラードン/クレセリア

クチートがいたりグラードンだったりカイオーガだったりするけど、ドータオーガ絡みはグラカイやbigBと対処は同じでトリル下のドーブルで誤魔化す、エルフーンがいる場合は一つ上の立ち回りも参考にする。
「バークアウト」でCが下がっても「ジオコントロール」「マジカルシャイン」や「ムーンフォース」を当てていく。グライベルについてはあんまり考えてないのでその場次第。

対スカーフオーガレック

初手 ドーブルゲンシグラードン
後発 メガボーマンダゼルネアスorクレセリア

ドーブルオーガ初手に対してカイオーガに「ねこだまし」しながら「だんがいのつるぎ」。カイオーガが削れたら水技にボーマンダ後出しして「おいかぜ」が理想。「れいとうビーム」で拘ってくれるとグラードンで封じることができる。
ラスチャレで急増したのを見て慌てて考えたがあまり自信がない。

その他のパーティに対しても基本はゼルネアスを中心に戦っていきます。グラードンやボーマンダで相手を削ってからゼルネアスが積むorゼルネアスが先に積んで全抜きの形を作るという2種類の戦い方をどう使い分けるかを見定めることが大事になります。

総括

上記はこれしか出さないということではないです。マッチ戦では合わないな、と思ったらゼルネを出さないでグラの「だんがいのつるぎ」のみで戦っていく判断を下すのも時には重要でした。

相手のパーティの細部によってそれに対応できるスペックを持ったポケモンを選出していくことが理想です。

できれば皆さんも回してみてこうだったああだったという感想が欲しいです。
立ち回りに幅が出る構築だと思うので僕が参考にしたいです。
@rump_momoまでよろしくお願いします。

もう誰もやらんかこんな糞ルール。
大好きだったよ。
 
 

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