コンパン -怒りのツボ軸霰ビートダウン-[VGC2017]
成績
Pokemon International Championships Oceania Day1: 5勝4敗予選落ち(BO3)
バトルロードグロリアラストチャレンジ: 4勝3敗予選落ち(BO3 1本目は7勝0敗)
がにゅーオフ(バトルロードグロリア九州大会): ベスト8/58名
せやなオープン(バトルロードグロリア関西大会): 4位/79名
構築解説
皆さんこんにちは~ベテです。今回は僕が第7世代で初めて作ったパーティとして、オーストラリアのメルボルンで開催された公式大会 ”Pokemon International Championships Oceania”やバトルロードグロリアの予選にて使用したパーティを紹介しようと思います。BO3形式の大会では振るわずメルボルン大会もDay1で5勝4敗予選落ちに終わったものの、グロリア予選ではある程度の成績を残せたため、BO1向けコンボ系パーティの構築例として寄稿しました。なお、当初本記事は対戦考察サイト”でかいきんのたま”様への掲載を持ちかけたものですが、断られてしまったため泣く泣くAMALGAMEへ投げることとしました。
さて、パーティの概要に話を移すと、このパーティは『いかりのつぼ』コンボが軸となっています。このコンボは味方の急所必中技(今回は「こおりのいぶき」)で特性『いかりのつぼ』を発動させ、攻撃ランク+6の超高火力で相手を制圧するといったものです。今年のWCSルールでは耐久の高いポケモンでサイクルを回すというパーティも多く、単純に火力の高いポケモンで全抜きを目指すことが難しいため、強引にサイクルを崩す火力を作り出せるコンボが戦略上とても魅力的でした。また、このコンボは「はらだいこ」等の他の火力上昇とは異なって火力を上げたターンにそのまま攻撃に移れるため、隙を作りにくいことも同様に魅力的でした。さらに、新たにアローラサンドパン(以下、サンドパンR)が登場したことにより、『いかりのつぼ』アタッカーの上からコンボを起動することも飛躍的に容易かつ確実になりました。これらのことから、これまで一発ネタの域を出ないと考えられがちだったこのコンボも十分実用に足ると考え、僕はこのコンボを軸としたパーティの構築に着手しました。
まず、このコンセプトの中心となる『いかりのつぼ』持ちのアタッカーですが、最低限の相手を上から殴れる採用圏内の中ではワルビアルとケンタロスの2択となります。この1匹集中型のコンボでは相手から返しの攻撃を食らうことが致命傷となりやすいため、確実に狙った相手を落しきることを最優先に決めることとしました。そこで、等倍ならほぼ確実に落としきれる全体技「じしん」と半減でもほぼ確実に落としきれる単体技「つけあがる」という強力な2つのタイプ一致技を持つワルビアルがメインアタッカーに決定しました。そのため、パーティコンセプトが実現可能な“サンドパンR+ワルビアル”の並びを作ることを意識してパーティ構築を進めていくこととなります。
続いて決めるべきはサンドパンRがワルビアルの上からコンボを起動するために必要な霰起動役です。この枠に求められる役割としては、
①霰を確実に起動し、ワルビアルに速やかに繋ぐ(落とされても構わない)
②相手から落とされなかった場合に最大限アドバンテージを取る、または後発に繋げる状況を作る
③『いかりのツボ』以外の勝ち筋や裏選出にも繋げられる
といった3つが挙げられます。キュウコンRは同様に『ゆきふらし』を持つバイバニラと比べて、「オーロラベール」「アンコール」「かなしばり」等による裏の展開への起点作成力が高く、それゆえ相手にも放置され辛いため①~③の全ての状況を満たしてくれるポケモンでした。そのため、先発にキュウコンR+サンドパンR、後発にワルビアル+何か、という基本選出が確定し、これを補完するように残りを考えることとしました。どうでもいいことですが、この並びを僕はキュウコンRサンドパンR略して“コンパン”と呼んでいます。たまに間違われますが、虫のコンパンは本ルールでは使えません・・・。
ここで最初に補完に入れるポケモンに求めたい役割が、コンボ発動後のワルビアルの拘りスカーフ「じしん」と並べての相手の制圧です。というのもワルビアルは返しの攻撃を可能な限り被弾しないように全体技で2体同時に縛りたい場面も多く、浮いているポケモンの少ない本ルールでは「じしん」による2体縛りが可能な場面が多く存在します(「いわなだれ」は火力と命中が不足しがち)。そのため、自身が浮きつつも相手の浮いたポケモンに対面で有利を取りやすいポケモンとしてギャラドスを採用することとしました。特にギャラドスは『いかく』によるワルビアルの延命や、ギガイアスやコータスといった他天候への対抗といった様々な役割を持たせやすく、このパーティの不足部分を十分に補ってくれるポケモンでした。
次に基本選出で勝てない相手を想定した時にまず対策すべきと考えたのが、「トリックルーム」入りのパーティです。早いポケモンで上から制圧することを前提とした基本選出ではS関係を逆転されるだけで戦法が全く成り立たなくなるため、全く別の「トリックルーム」に強い勝ち筋を用意することが必要でした。そこで第2の勝ち筋として、このパーティに元から入っている壁などの起点作成ギミックと相性の良いカビゴンを採用しました。「トリックルーム」下での最強の単体性能を生かして壁+カビゴンのみでトリパ対策が完成するため、基本選出から1体代えるのみで十分トリパに強い選出として出すことが可能です。そのため、”カビゴンでトリックルームを凌いでワルビアル展開に繋げる”といったように1つの選出で2展開を両立できることからも、カビゴンの採用は理想的でした。
最後に、ここまでで辛い相手への対策となるポケモンとしてルカリオを採用しています。辛い相手として挙げられるギガイアスやカミツルギ、サンドパンR等を縛ることができ、またコンボや積み技によって強力なポケモンを立てるこのパーティにおいて「このゆびとまれ」が非常に有用であったため、最後の穴埋めとして最適なポケモンでした。複数の積みエースを立てる必要のあるこのパーティでは「このゆびとまれ」による盤面の整理は有効に働きやすく、またルカリオ自身にも火力があることから、常に相手に圧力をかけられる対面を維持しやすいことも強みでした。
コンボを軸とした特殊なパーティであることからカプ系もUBも全く入らない特異な見た目になりましたが、単体性能の高いポケモン同士で補完も取れているため、見た目以上にコンボに依存しない戦い方も可能になりました。とはいえギミック系パーティの宿命として6体単位での苦手部分の補完ができないため、これらは後述の技構成等で初見殺しを狙うことで対処する部分も多く存在しています。メジャーな相手にはこれで対処できるためレート戦形式で勝率を稼ぐ上では不足を感じませんでしたが、メルボルン大会では想定していない強い並び・ギミックに数回当たって負けてしまったため、ポケモンの難しさを痛感しました・・・。
個別説明
キュウコンR
技 : こごえるかぜ オーロラベール アンコール かなしばり
持ち物: つめたいいわ
特性 : ゆきふらし
性格 : おくびょう
努力値: H212 B4 C4 D36 S252
実数値: 175-*-96-102-125-177
配分
HSベース
D:C161カプ・コケコのエレキフィールド下拘り眼鏡「10まんボルト」確定耐え
攻撃技による削りを期待しないため、耐久に寄せた配分。特にワルビアル展開をしない選出の際にカプ・コケコに対して1回動かして「こごえるかぜ」「オーロラベール」等を貼ることがとても大きいため、調整先をここに設定しました。一般的なキュウコンRのアイテムは「きあいのタスキ」なため、「デンキZ」を消費して技を撃たれることは無いと踏んでいます。
@つめたいいわ
サンドビアルの並びを霰下で作ることが前提のこのパーティにおいて、多彩な補助技でじっくりと起点を作る展開が5ターンでは不十分なことが多いため。終盤にサンドパンRが締めることも多く、微妙な削り残しの処理にも役立つことから、霰ターンの延長はこのパーティの多くの部分で有効に働きます。
こごえるかぜ
以下の3つの補助技を使う際に、2ターン目以降で上から行動することがとても重要なため、「ふぶき」を切ってこちらを採用。「おいかぜ」入りのパーティに対しても積極的に撃ち、先制できる相手を補助技で妨害することで対応可能です
オーロラベール
手軽な起点作成技。これさえ貼れればサンドビアルの並びが1発食らった程度では崩れなくなるため、交代出しから強引に展開する手段も取りやすくなります。
アンコール
キュウコンRを放置して積み技等やS操作等の搦め手を使ってくる相手を積みの起点へと変えてしまう技。キュウコンRやサンドパンRを見て撃たれる技は比較的後発ポケモンで受けやすいため、この技で起点を作れる機会は想定以上に多くありました。
かなしばり
サンドパンRへの有効打を縛って場持ちを上げたり、エースポケモンの積みの起点を作ったり、単純にメインウェポンを奪って打ち合いを有利にしたりと、非常に便利な技。また、相手が交代できない状況下(ラス1対面等)では「アンコール」との組み合わせにより「わるあがき」を強制できるため、最後にキュウコンRを残してこの2つの技の組み合わせで詰めるプランも可能となっています。
サンドパンR
技 : つららおとし こおりのいぶき みがわり まもる
持ち物: こうかくレンズ
特性 : ゆきかき
性格 : ようき
努力値: H28 A228 S252
実数値: 154-149-140-27-85-128
配分
ASベース
A:1段階下降「つららおとし」でH184-B115ガブリアスを霰ダメージ1回込高乱数1発(75%)
D:C147カプ・コケコ(ライチュウR)のエレキフィールド下「10まんボルト」最高乱数切り耐え
ワルビアルで崩してサンドパンRの攻撃で締める等、自身の火力が重要となる局面も多いため、火力重視の配分。その上でカプ・コケコ+ライチュウRの並びに不利を取らないように、攻撃を1発耐える前提で動かせる耐久を確保しました。
@こうかくレンズ
コンボ起動に必要な「こおりのいぶき」は命中不安定な割に外しが致命的なため、確実性を上げるべく採用。「つららおとし」の命中安定にも有用で、必要不可欠なアイテムです。
つららおとし
アタッカーとしての主力技。アイテムのおかげで命中不安が無く、火力も等倍以上を取れる範囲も広いことから「アイアンヘッド」よりも優先しました。
こおりのいぶき
コンボ起動に必要な技。ワルビアルへのダメージは2割程度と無視できない量が入るため、立ち回りの際に念頭に置いておきます。
みがわり
サンドパンRを場に残す上で、「まもる」のみでは隙をつかれて落とされやすいため採用。キュウコンRの「かなしばり」のおかげで集中攻撃で落とされるリスクも少なく、「アンコール」と絡めて「みがわり」を場に残しやすくもなります。また、「みがわり」さえ残せればワルビアルとの並びでも低リスクで巻き込み「じしん」を撃てるため、非常にギミックに噛み合った技と言えます。
まもる
サンドパンRを場に残すことがコンボの発動に最も重要なため。
ワルビアル
技 : じしん いわなだれ つけあがる かみくだく
持ち物: こだわりスカーフ
特性 : いかりのつぼ
性格 : ようき
努力値: H4 A252 S252
実数値: 171-169-100-*-90-158
配分
ASに極振り
“出来るだけ多くの相手に先制し、出来るだけ多くの相手を一撃で落とす”ことが最も求められるため、火力及び素早さを最大限に伸ばしました。エースポケモンとなるものの、下手に耐久に振るよりは火力を伸ばして一撃で落とすことで返しの攻撃を食らうリスクを減らす方が賢明と考えています。
@こだわりスカーフ
1度パターンに入れば上から制圧できる、という状況を手軽に作るために必要なアイテム。「おいかぜ」に頼るとターンを切らされて負けることが多いため、揺るがない素早さを単体で確保する他ありませんでした。
じしん
味方も巻き込みつつ全てを破壊する技。この技が通りやすい相手に対してはこの技を通しつつギャラドスを立てる等でイージーウィンが可能となります。
つけあがる
コンボ発動下では半減でもほぼ全てのポケモンを1撃で落とせる技。浮いた相手に対してや「ワイドガード」を警戒する場合にはこちらを通すプランを立てます。予想以上に火力が知られておらず、カプ・レヒレ等がほぼ確実に突っ張ってくるため、攻撃方向は決め打ちしやすかったです。
いわなだれ
基本的に1撃で落とせないため、2体同時に抜群を取れる場合等必要に応じて。外すリスクもあるためあまり撃たないように立ち回りたいところですが、もしもの時は最終手段”怯ませながらコンボ起動”を仕掛けることも。
かみくだく
コンボが発動出来ない中でワルビアルを出す試合において、通常の高速アタッカーとしての役割の中で攻撃範囲を確保するため。
ギャラドス
技 : たきのぼり かえんほうしゃ りゅうのまい あられ
持ち物: ミズZ
特性 : いかく
性格 : ようき
努力値: H4 A252 S252
実数値: 171-177-99-72-120-146
配分
ASに極振り
A:1段階上昇「たきのぼりZ」でH204-B123テッカグヤを高乱数1発(75%)
「りゅうのまい」1回でカプ・コケコは確実に抜きたいため最速が決定し、倒せる範囲を広げたいため火力に極振りも決定。耐えたい攻撃は等倍なら無振りでも1発は耐える(弱点を突かれれば振っても耐えない)ため、あえて耐久に割く必要性は無いと考えています。
@ミズZ
単体性能の高さを求めて入れたポケモンなため、少しでも勝てる相手を増やすべく採用。これによりカプ・コケコやカプ・テテフ、ギガイアス、テッカグヤに対しても強めのポケモンとして出すことが可能となります。
たきのぼり
メインウェポン。複数回攻撃する試合がほとんどなため、「ミズZ」を持っていても命中安定と追加効果がある分「アクアテール」より優先しました。
かえんほうしゃ
カミツルギが障害になるやすいパーティのため、vsカミツルギに刺していける役割破壊技として。カミツルギが多い環境でほぼ確実に選出されるため、ピンポイントでも確実に対策になる技も非常に有用でした。
りゅうのまい
パーティ内に積みサポートや強力な縛り性能を持つポケモンが豊富なため積めるタイミングが多く、また単体性能を確保する観点からも必要な技として採用。
あられ
地雷技。パーティ全体として、ワルビアル展開をする際にキュウコンRの選出が必須となると窮屈な動きが強いられることや、他の天候ポケモンへのキュウコンRの弱さが気になったため、これを解決するために採用しました。ギャラドスが倒される間際に霰状態に出来るので、ルカリオ+ギャラドスのような先発から自然にワルビアル展開に持ちこんだり、コータス+ドレディアのような苦手パーティに解答を用意することも可能となりました。
カビゴン
技 : おんがえし 10まんばりき のろい リサイクル
持ち物: フィラのみ
特性 : くいしんぼう
性格 : ゆうかん
努力値: H84 A244 B180
実数値: 246-177-108-*-130-31
配分
ABベース
「トリックルーム」下で展開されると厄介なポケモンを早々に処理できるように火力特化は確定。残りは脆い物理耐久を出来るだけ補うようにBを重視して振りました。ただし、明確な調整先が見当たらないため、どの程度Bを確保してどの程度Hに回すか等は感覚的なものとなっています。
@フィラのみ
「リサイクル」と合わせて詰ませる役割を持つためのアイテム。
おんがえし
主力技。カビゴンで詰めることが中心のパーティでは「すてみタックル」も十分候補に入るものの、このパーティでは「トリックルーム」への対応がメインの仕事となるため反動で無駄なダメージを蓄積しないこちらの技に落ち着きました。
10まんばりき
特に選出対象のトリパによくいるガラガラRやギガイアスに対して必要な技。カプ・コケコやベトベトンR、ウインディ等にも撃つものの、油断するとすぐ外すので出来るだけ撃たないための立ち回りが必要。
のろい
トリパに圧力をかけるための積み技として。役割上自身の耐久が削れる「はらだいこ」は使いづらいため、耐久を同時に上げて場持ちを上げられるこちらの技を採用。ギガイアスやコータスを上から叩く上でもSを下げる効果も重要でした。
リサイクル
選出した際に詰めとしての役割を兼任させるため。カビゴンを必ず残さねばならない場面とカビゴンを切って表展開に繋ぎたい場面の使い分けの等、意外と使う場面の判断がシビアな技でもあります。
ルカリオ(メルボルン大会・グロリアLCQにおいて使用した型)
技 : ラスターカノン しんくうは このゆびとまれ まもる
持ち物: たつじんのおび
特性 : せいりんりょく
性格 : ひかえめ
努力値: H148 B4 C204 D148 S4
実数値: 164-*-91-177-109-111
配分
CDベース
C:「ラスターカノン」でH191-D102ギガイアスを最低乱数切り1発
「しんくうは」でH137-D74までのカミツルギを確定1発
「ラスターカノン」+「しんくうは」で砂嵐下H191-D102ギガイアスを最低乱数切り各1発
「ラスターカノン」でH146-D135カプ・テテフを最低乱数切り1発
D: C200カプ・テテフのサイコフィールド下「サイコキネシス」最高乱数切り耐え
C147カプ・コケコのエレキフィールド下命の珠「10まんボルト」確定耐え
選出対象となるギガイアスやカミツルギを縛るために十分必要な火力を確保し、残りを耐久に振った配分。「このゆびとまれ」で味方への攻撃を防ぎきれるよう、相手からの1発目の攻撃として受けることの多い速いポケモン(カプ・コケコや「こだわりスカーフ」カプ・テテフ)の攻撃に照準を合わせて調整しました。
@たつじんのおび
特にルカリオで相手したいカミツルギに対して、素の火力では耐久振りのものに対応出来ないことが気になったため。これに加えてアイテム所持により上記のように倒せる範囲が飛躍的に広がり、単体性能が確保できるようになったのも魅力的。
ラスターカノン
単体性能を確保する上で必要なメインウェポン。物理型の際に入る「インファイト」と比べて火力が劣るものの、半減される相手が少ないことから安定した削りが可能なこの技の方がパーティには合っていました。
しんくうは
特にカミツルギを縛るのに使う先制技。パーティ上ワルビアルより速い「こだわりスカーフ」のカミツルギに上から倒されるのが弱点となるため、出てくる際にルカリオを合わせてこの技で倒すことで対策としました。これが無ければ意外と面倒な霰ミラーにも強く、その他削り残しの処理にも有用でした。
このゆびとまれ
積みエースが多いこのパーティにおいて、横の並びを整えたり積みをサポートしたりと便利な技。
まもる
「このゆびとまれ」で横の並びを整える上で、自身が退場するタイミングの調整が重要となるため。ワルビアルを展開した後にカミツルギが出てくるまで一旦「まもる」で様子見するなど、役割上必須になります。
ルカリオはがにゅーオフ・せやなオープン時は物理型(インファイト、フェイント、このゆびとまれ、まもる@ふうせん)で使用していたものの、特殊型の方がパーティの苦手部分を補完できるため変更しました。これにより元々苦手だったギガイアスやカミツルギの入ったスイッチトリパにも対応できるようになりましたが、BO3での2本目以降は動き方がバレて対応されてしまうことも多かったため、BO1の大会のうちに改良版を使いたかったところです・・・。
選出・立ち回り
選出は大きく分けて以下の4つにしています。
基本選出
先発:+
後発:+
S操作の無いスタンダードなパーティの他、「おいかぜ」軸のパーティに対してもこの選出をします。サンドパンRは落とされないように「まもる」「みがわり」で保身しつつ、キュウコンRが多彩な補助技やS操作で状況を整えるのが序盤の展開。そこで十分な起点が出来ればワルビアルに繋いだり、キュウコンRが倒されればそのタイミングでワルビアル展開を開始したりという中盤の展開に繋がります。その後「じしん」が通る相手には「じしん」、通り辛い相手には「つけあがる」を通しつつギャラドスと並べて制圧して締め。
vsスイッチトリパⅠ
先発:+
後発:+
基本選出から残り1枠を変えて、「トリックルーム」にも対応できるようにした形。「トリックルーム」が貼られたタイミングでカビゴンを出して「オーロラベール」「のろい」で5ターン凌いだ後、適当なタイミングでワルビアル展開に切り替えることが主となります。または、そのままカビゴンで制圧可能な場合はカビゴンを大事に扱って詰めたり、「トリックルーム」を撃たれない初手対面なら序盤からワルビアル展開を仕掛けたりと柔軟な対応が可能になります。
vsスイッチトリパⅡ(ギガイアス入り等)
先発:+
後発:+
先発キュウコンRがギガイアス前で仕事出来ないため、ワルビアル展開を捨てて単体同士の打ち合いを重視した選出。補完を意識してサイクルを回しつつ、要所でキュウコンRの「アンコール」「かなしばり」を使ってアドバンテージを取っていきます。
vs霰以外の天候パーティ
先発:+
後発:+or
多くの天候役のポケモンに対してキュウコンRを出しづらいため、手動の「あられ」で切り返すことを前提としてギャラドスを立てる選出。この天候を生かしてサンドビアルのコンボ展開を行います。ただし、コータス+ドレディアに対しては天候を取り返された時点でワルビアルによる制圧が成り立たないため、ワルビアルではなくカビゴンで押し切ることを狙います。
おわりに
ここまでお読み頂きありがとうございました。結果自体は満足行くものに及ばなかったものの、これまでネタの域を出ないと考えられがちだった尖ったコンボ軸パーティにおいてできる限り完成度は高められたのではないかと思っています。イージーウィン展開に持ち込みづらいこのルールへの苦手意識は強いですが、今後もこういった要素を開拓しつつパーティを考えていきたい所存です。
QRレンタルチーム
ベテ
勝つために新しいポケモンやギミックを発掘するのが大好き。09ルールの頃から公式ルールをやっています。他にしゃでオフ副主催やポケモンサークル元代表など。 【Twitter】@colonel_vete
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